人間教育としてのピアノ教育―アーブラハーン女史を招聘して


―科学研究費補助金基盤C
「人間教育としての音楽教育―ハンガリー・ドイツ語圏の理論・方法論と実践の研究」―



 3月11日、東日本は大震災に見舞われ、日本は混迷の時を迎えています。日本のみならず、世界もまた大きな激動の只中です。21世紀前半、人類は厳しい局面に立たされています。
 日本は、戦後からの復興、高度成長期を経て、弱者を切り捨てる社会へと舵を切り、経済万能社会となってしまったかに見えます。一般教育の内容もまた大きく変わってきました。
なによりも、子どもが不安を抱え将来に希望を抱けないことが問題視されています。このような時代だからこそ、学問や芸術の教育が人間の心の教育に不可欠であるという理念に立ち返り、一般教育における音楽教育、芸術教育は如何にあるべきかという課題を考え合いたいと思います。
 ハンガリーの音楽教育は、広く人々の音楽能力を高めるものとして知られていますが、その本質は人間教育としての音楽教育にあります。今回は、ハンガリーのピアノ教育の第一人者アーブラハーン女史をお迎えして、美術・建築・文学などを総合し、即興演奏を重視するハンガリーのアパジ・マーリア著『ピアノの夢』(全3巻)を、本年9月に収録したハンガリーのピアノ指導の映像をお見せしながら紹介していただき、今まで理解されてこなかったハンガリーの音楽教育の目指すものについて紹介し、また日本の音楽教育の現状を考え合いたいと思います。


◇日時 2011年10月16日(日曜日)11:00-16:00

◇場所 実践女子学園中学校高等学校 桜講堂
   (渋谷駅東口 54番のりば 都03系統 日赤医療センター前ゆき 国学院大学前下車)
   (http://www.jissen.ac.jp/chuko/access/index.html)

  ~プログラム~
    午前の部 11:00-11:40 アーブラハーン・マリアン ピアノリサイタル

    午後の部 12:30-16:00 パネルディスカッション 

招待パネリスト  アーブラハーン・マリアン
                   人間教育としてのハンガリーのピアノ教育

パネリスト     加藤富美子 (東京学芸大学教授)
                     大学教育の現場から

           宮本賢二朗 (浜松学芸高校教諭)
                     ハンガリーとドイツ語圏の音楽教育の効果研究
  
           小山 英恵 (京都大学大学院生・日本学術振興会特別研究員)
                     人間形成のための音楽教育~イェーデの実践

           粕谷 正一 (金沢桜丘高校教諭)
                     美術の立場から

           粕谷 雪子 (金沢市立野田中学校教諭)
                     教科書と中学の音楽教育

          企画・総合司会・通訳 降矢美彌子(帝京平成大学教授)


アーブラハーン・マリアン(Ábrahám Mariann)紹介

 リスト音楽院卒業後、ドレスデン、モスクワのチャイコフスキー音楽院で学ぶ。1989年フルブライト奨学金を得てアメリカに渡り、コンサート、マスタークラスを行う。1996 年からヨーロッパピアノ指導者協会(EPTA)のハンガリー支部長。2002年博士号を取得。1961年から現在までバルトーク・コンセルバトリーの教授を務める。リサイタル、著書・論文、ショプロニ・ヨージェフ等のCD、ハンガリーのピアノ指導、とりわけクルターグなど現代音楽指導のVHS、DVDを制作。長年にわたって音楽雑誌Parlandoの編集長を務める。アパジの『ピアノの夢』の助言者であり、ハンガリーのピアノ教育の指導者として活躍している。http://www.abrahammariann.hu/index.html


◇資料代 1,000円
◇主催 多文化音楽教育研究会(降矢美彌子・岩田愛子)
◇お問い合わせ・お申し込み zene_ember@yahoo.co.jp (岩淵摂子)



子どもの絵

アパジ先生

レッスンを受けるレヴェンテ君