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模様


アイウシ

アイウシモレウ

モレウ

その他の模様
ウタサ シク プンカル

アイヌの人々の生活様式の中で、着用される衣服や調度用具として使用される器などには、アイヌの人々に伝統的に伝えられてきた独特の文様を見ることができる。これらの文様は、いつの頃からかアイヌ文様と呼ばれアイヌ文化を代表する用語として親しまれてきた。

アイヌ文様は、アイヌ名でモレウ(渦をまくもの)と呼ばれる渦巻文様と、アイウシ(棘のあるもの)と呼ばれる括弧文様を基本に多種にわたる文様で構成されている。

 これらの文様に関する起源については、現在のところ定説を見いだすことができないが、アイヌの人々は、川の流れの渦や木々に絡まる葡萄かずらを見て渦巻き状の文様を、春の野にすうっと伸びた棘のあるタラの木を見て括弧状の文様をあみだしたものと言われている。このことは、アイヌの人々が雄大な北の自然と密接なかかわりをもって生活を営んでいたことを物語っており、儀式の晴れ着として着用された衣服に施される文様が単に装飾を目的としているばかりでなく、身を守る魔除けの意味合いをもっていることからも伺い知ることができる。

 年頃になると、女性は衣服などの縫い物を女の手仕事とし、男性はお盆などの木器の製作を男の手仕事とする。その中で育まれたアイヌ文様は、製作技術とともに大切な文化遺産として親から子に受け継がれ、子供の頃から親に教えられた文様を砂浜や炉端の灰に描いて練習し次第に自分の文様として身についていく。アイヌ文様が、伝統的なアイヌ文化の代名詞とすれば、それは北の大地に根付いた豊かな精神文化を象徴するものといえる。